婚活において、第一印象を左右するのは見た目だけではありません。実は「言葉遣い」も、相手があなたをどう受け取るかに大きく関わります。丁寧な言葉は誠実さや思いやりを伝える一方、ぞんざいな言葉や軽率な表現は、知らぬ間に相手の心を遠ざけてしまうこともあります。

とくに初対面やデート序盤では、言葉の選び方ひとつで「この人ともっと話したい」と思わせることができるのです。この記事では、婚活で男性が意識すべき言葉遣いのポイントを、実例を交えてわかりやすく解説します。

なぜ言葉遣いは婚活で意識すべきなのか

言葉遣いは、婚活の場においてとても大切です。まずは、大切な理由を3つのポイントに分けて解説しましょう。

言葉遣いは無意識のフィルターになる

人は、会話中に言葉そのものだけでなく、語尾・表現の選び方・丁寧さなどを無意識に読み取ります。言葉遣いが荒かったり、ぞんざいだったりすると、会話の内容以前に「この人は礼儀がないかも」「思いやりに欠けるかも」という印象を持たれがちです。

また、言葉遣いが場にそぐわないもの(過度な若者言葉、馴れ馴れしさ、スラングなど)は、年齢差や価値観のズレを感じさせ、本気度に疑念を抱かせることもあります。とりわけ40代など年齢が上がるほど、落ち着き・品格・信頼感が重要視される傾向があります。実際、結婚相談所を利用する年齢帯では「若者言葉や粗い言葉遣いはマイナスになる」という指摘もあります。

相手への敬意を示すことになる

婚活という場では、最初は相手をよく知らない関係です。だからこそ、言葉遣いで敬意や丁寧さを示すことは、信頼の第一歩になります。

相手を尊重する姿勢は、語調や表現、敬語・謙譲語の使い方に表れます。無意識であっても丁寧さの欠けた言葉づかいは、相手に軽視されている印象を与えかねません。反対に、言葉で丁寧さを伝えられる人は、思いやりがある人・真剣な人に見えやすくなります。

言葉遣いが内容を押し上げるバックボーンになる

内容そのものが魅力的でも、言葉が整っていなければその魅力は伝わりにくくなります。どんなに素晴らしいことをいっても、乱雑な言葉では、良い発言に聞こえません。

一方で、内容が平凡であっても、言葉遣いが丁寧で心に響く表現になっていれば、印象がグッと上がることもあります。言葉遣いは内容を包むしなやかな布のような役割を果たします。

婚活における言葉遣いの具体的ポイント

婚活は、プライベートやビジネスシーンとは異なる言葉遣いが求められます。以下は、男性が婚活で意識すると効果的な言葉遣いの実践的なポイントです。

丁寧語・敬語を基本にする

初対面の段階では、まず丁寧語(「です」「ます」)を基本に話すのが無難です。敬語や謙譲語は、相手の立場や年齢感に応じて使い分けると良いでしょう。相手の仕事・経験などに触れるときは尊敬語を添えることで「敬意ある会話」が生まれます。

また、馴れ馴れしい「タメ口」は基本的に避けたほうが無難です。「親しさを出したいあまり、いきなりタメ口に切り替える」手法は、相手に丁寧さの放棄と受け止められることも。特に初対面の場やデートの序盤では、落ち着いた丁寧な語り口が安心感を与えやすいという見方があります。

自慢や過度な自己アピールは控える

自分の良さを伝えたい気持ちは自然ですが、過度に自慢する表現や他者を比較して自分を立てるような言い方は、傲慢さや自己中心性を印象づけてしまうリスクがあります。特に、初対面で長く話しすぎたり、自分語りが中心になりすぎたりするのは注意が必要です。

代わりに、具体的な経験や学びを交えた“語り”にするほうが好印象です。例えば「この仕事でこんなことを学びました」など、ストーリー性をもたせて語ると、より自然で共感を呼びやすいでしょう。

相手を主語にして話す

会話が一方通行にならないように意識することが大切です。自分の話ばかりでなく、「あなたはどう思われますか?」と相手に話す場をつくる表現を交えることで、相手を尊重する姿勢が伝わります。

たとえば、「僕は旅行が好きで…」を語るとき、「もしよろしければ、旅行されるときはどんな場所が好きですか?」と相手に聞き返すような形が自然で好印象です。また、話を聞いたあとに「そうなんですね、どんなところが魅力でしたか?」など相槌+質問を組み合わせると、相手の気持ちを引き出しやすくなります。

言葉選びを丁寧にする

ネガティブ表現(「できない」「無理」「いやだ」など)が目立つと、ネガティブな印象を与えがちです。言いたいことがネガティブな内容でも、できるだけ前向きに表現を変える努力が有効です。

たとえば、難しいことを伝えたいときは「挑戦してみたいですね」と言い換える。忙しくてできないなら、「時間を調整できるよう努力します」などに言い換えてみましょう。

また、「すみません、遅くなって…」など謝罪の表現が多すぎると、自信がない人に見えることもあります。適度な謝罪と自己主張のバランスを意識するとよいでしょう。

適度な言葉のゆとり・余白を残す

テンポ良く話すのは大切ですが、急ぎすぎると聞きづらさや焦りを感じさせることもあります。言葉と言葉の間に“少しの余白”を残し、ゆとりを感じさせることで、相手にも聞く時間と余裕を与えられます。

また、自分の思いや考えを伝えるときは、丁寧に言葉を選び、言い切る部分と控える部分を使い分けることで、語りに抑揚と深みを出すことができます。

感謝・配慮の言葉を忘れない

会話の終わりや相手が話してくれたことへのリアクションには、感謝の言葉を添えるようにしましょう。「今日はお話できてうれしかったです」「お時間いただき、ありがとうございました」など、自然な形で相手の時間や気持ちに敬意を示す表現を入れることで、好印象を残しやすくなります。

もし、自分に合わないと思っても、ストレートにそれを伝えるのはNGです。不快な気持ちで終わらないよう、心配りを忘れないでください。

まとめ

婚活で大切なのは、自分の魅力を言葉で丁寧に伝えることです。言葉遣いは、相手への敬意や誠実さ、そして人柄そのものを映す鏡です。多少緊張しても、落ち着いたトーンで相手を尊重し、感謝や思いやりを言葉にできれば、その姿勢は確実に伝わります。

相手を不快にさせるような言い方を避け、前向きで温かみのある表現を意識することで、信頼と安心感を築くことができるでしょう。あなたの言葉が、次の出会いを良縁へとつなぐ鍵になるはずです。