婚活は、理想の相手との出会いを目指す前向きな活動である一方、思うように進まなかったり、結果が見えにくかったりすると、心が疲れてしまうことも少なくありません。特に、努力しているのに成果が出ない、周囲が次々と結婚していく、そんな現実に直面すると、自分だけが取り残されたような気持ちになることもあります。

しかし、婚活は「頑張り方」や「向き合い方」を見直すことで、負担を減らしながら続けることができます。大切なのは、不安を否定することではなく、上手に向き合うこと。誰かに話したり、少し休んだり、自分をいたわる時間を取ることで、また新しい一歩を踏み出せるようになります。

なぜ婚活で不安やしんどさが生まれるのか?

婚活がつらく感じられるのには、いくつか共通する背景があります。これを理解しておくと、自分が陥りやすい状態を予め察知できるようになります。

結果が見えにくい・努力が報われにくい

婚活は相手も個人であり、思い通りに進むわけではありません。デートが続かない、会話が盛り上がらない、マッチングしても進展しない…こうした空振り経験が続くと、やる気が削がれてしまうことがあります。

勉強や仕事では、頑張ればある程度の成果が見えてくるものです。しかし、婚活は「努力しているのに成果が出ない」ことがあります。この挫折感が、精神的な負荷になると考えられます。

 他者との比較・焦り

婚活中は、常に周りと自分を比較しがちです。たとえば、周りが結婚していく、SNSで幸せな報告を見る、同年代の友人らが進んでいくなど。こうした出来事が、自分の足取りを重く感じさせることがあります。

もちろん、比べたところで自分には何のメリットもありません。しかし、弱っているときに幸せな報告を聞くと、自分の状況と比べて焦りを感じてしまうのは、仕方のないことといえるでしょう。

理想とのギャップがつらい

婚活をはじめた当初は、自分なりの理想があったかもしれません。最初は理想像を掲げてスタートしても、相手の条件・出会いの場・タイミングなどがかみ合わず、理想とのギャップを痛感する場面は多々あります。こうしたギャップが自己否定感や迷いを生み出すことがあります。

特に婚活は、自分の力だけではどうにもならないことが多いもの。仕事で成果を上げている人ほど、理想と現実とのギャップに苦しみやすい傾向にあります。

体力・精神力の消耗

婚活は、模索の連続です。複数の人とやり取りをして、予定を合わせて会い、会話を工夫する。この繰り返しが積み重なって、知らず知らず疲労が蓄積されていきます。特に仕事との両立の場合、余白を取るのが難しくなりやすいです。

しかし、疲れや不安がたまっていくのは当然のことです。「無視する」のではなく、「付き合っていく」意識を持つことが鍵になります。

疲れや不安とどう向き合っていくべきか

自分の中で疲れや不安が溜まっていくと、正常な判断が難しくなっていきます。ここでは、それらの状況との向き合い方について解説しましょう。

小出しに吐き出す・休息をとる

感情をひとりで抱え込むと、ネガティブな思考がループしやすくなります。信頼できる友人や家族、あるいは婚活カウンセラーに少しずつ思いを打ち明けることが、心を軽くするきっかけになります。

婚活活動が心身を圧迫してきたら、「短期間の休止」を設けることも選択肢のひとつです。これは辞めることではなく「心を整える時間」です。活動を少し離れることで、気持ちをリフレッシュしつつ新たな視点が得られる可能性があります。

自己肯定感を育む

相手から断られ続けると、「自分には価値がない」と感じてしまう方は少なくありません。ネガティブな状態に陥らないためには、自分自身の強みや過去の成功体験を振り返る時間を作りましょう。

また、マイナス感情を無理に抑え込むのではなく、「今感じているんだな」と受け止め、それを次にどう行動につなげるかを考える習慣を持つことが、メンタルを守るポイントです。

 ペースを見直す・やり方を変えてみる

婚活方法を少し変えるだけで、負荷が大きく軽くなることがあります。たとえば、マッチングアプリだけで頑張ってきたなら、婚活パーティーや結婚相談所を試してみたり、同時進行の相手数を絞って丁寧に向き合う方法に切り替えたりするのがおすすめです

また、開いている時間をすべて婚活に注ぎ込んでいた方は、別の行動で心をリフレッシュする時間を設けるのも効果的です。散歩や旅行などで心身をリフレッシュさせたり、深呼吸・瞑想をしたりして、感情の揺れを穏やかにしましょう。

プロの手を借りるのもおすすめ

婚活の悩みが深くなる前に、専門家(婚活カウンセラー・仲人・心理カウンセラーなど)に協力を依頼するのも有効な選択です。第三者の視点で自分の活動を見直すことで、改善ポイントも見えやすくなります。

また、多くの結婚相談所では休会制度や乗り換えサポートを実施しており、実務的な支援を受けられるケースもあります。自分だけで頑張ろうとせず、上手にプロの手を借りましょう。

まとめ

婚活で感じる不安やしんどさは、決して特別なことではありません。誰もが一度は経験する感情であり、それをどう受け止めるかが大切です。

一人で抱え込むよりも、信頼できる友人や婚活カウンセラーなどに相談し、客観的なアドバイスをもらうことで、自分では気づけなかった改善のヒントが見つかることもあります。また、無理に走り続けるより、短期間でも休息を取ることで、心に余裕を取り戻せます。

焦らず、自分のペースで婚活に向き合うことが、良い出会いを引き寄せる近道です。心を整えながら、自分らしい歩みを続けていきましょう。